印刷されたビニルレザー表面をコート液でコーティングする装置です。
材料加工メーカー
印刷面の色移りを防ぐために専用のコート液でコーティングする工程があります。コート液の性能を発揮させるために、作業者が綿布でこすりながら、余分なインクを除去しつつコート液を塗布する工程を3回繰り返し、最後に自然乾燥させて仕上げているため、人手も時間も場所もかかり生産性が上がりませんでした。
コート液を塗布するローラーをモケット素材で構成し、ワークの搬送速度とローラーの周速に差をつけることによって「こすりつけ」効果を生じさせ、余分なインクをこすり取りながらコーティングするようにしました。塗布後余剰な液を除去して膜厚を均一にした後、乾燥~巻き取りまで行います。
能力 | 処理速度 0.1~1m/min |
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ワーク | ビニルレザー、合成皮革 |
仕様 | 電源 単相200V 50A |
ヒーター | 1,400W(容量切替式) |
適用紙管 | 2inch/幅1,320mm 未満 又は 3inch/幅1,380mm未満 |
構成 | 原反保持部 コーティング部 乾燥部 巻取部 |
主要寸法 | 1,840(W) x 1,040(D) x 1,845(H) mm |
長尺ワーク1本が余剰インク除去~コーティング~乾燥~巻き取りまで、連続加工できるようになり、手作業を撤廃することができました。
これまで数名で、テーブルの上に広げて作業していた工程が自動化され、非常に効率が上がりました。色々なワークに安心してコーティング作業ができます。
コート液タンクの昇降時や、振動で液がこぼれないように構造を工夫しました。ヒーター乾燥後のワークを巻取部へ誘導しやすい構造に特徴があります。コート液とローラー素材が化学反応して色落ちするという問題が発生しましたが、材料の見直しで問題を解消しました。